建設業B社さま 建設業


隣の席から「AIでやったらどうですか」が出てくる。
全3回の研修で始めた「社内でAIを育てる」取り組み


背景|「外に学びに行く」から「社内で学べる」へ

B社様は、東海地方で事業を営まれている建設業の企業です。2026年6月から8月にかけて、全3回のAI活用人材開発研修を対面で実施しました。

研修を決めた代表は、建設業の情報収集には独特の難しさがあると話されました。これまでは、新しいことを知るには外部の勉強会や研修に出向く必要があり、現場の社員にとってはそのハードルが高いものでした。

「(情報収集が)手っ取り早く社内で使えることは、すごく得だったなと考えている」

AIを使えば、現場にいる人もいない人も、同じ場で情報を集め、一緒に考えることができる。研修は、その入口として位置づけられています。


変化|受講した方から、社内の仕組みづくりが始まりました

総務マニュアルのたたき台をAIで

総務の担当の方は、以前から「総務のマニュアルを作らなければ」と考えていたものの、何から手をつけてよいか分からない状態でした。

そこでAIに、建設業の総務マニュアルとしてどのような項目が必要かを出してもらい、それをたたき台にして、項目ごとに一つずつフォーマットへ落とし込む進め方を始められています。

進め方内容
全体像を出す建設業の総務に必要な業務の項目をAIで洗い出す
分類する大分類・小分類に分け、番号を振る
管理する番号を見れば、どの業務のマニュアルかが分かる形にする

「これだけの業務がある」という全体像をまず把握できたことで、マニュアルづくりが具体的な作業として動き始めました。

社内向け資料づくり

同じ方はほかにも、社内会議用のプレゼン資料づくりにAIを活用されています。あらかじめ条件を細かく伝えておき、できるだけ求める形に近い答えを出させたうえで、最終的にスライドの形まで仕上げてもらう使い方です。

身近に「聞ける人」がいる

その方がAIを使えるようになった背景には、隣の席に座る同僚の存在があります。

「私が考えつかないAIの利用法が、ポッと出てくるような気がする」

「こういうことをやりたい」と口にすると、「それならAIでやったらどうですか」とすぐに助言が返ってくる。社内に気軽に聞ける人がいることで、一人では思いつかない使い方が生まれています。

日々の業務での使い方

使い方内容
探しもの・調べもの業務で必要な情報をAIに聞いて探す
Excel関数や表の作り方をAIに教えてもらう
話の要約自分の言いたいことをAIにまとめてもらう

意識の変化|「知らないから怖い」から「どう付き合うかを考える」へ

1. AIとの向き合い方そのものが変わりました

代表は、研修の前と後での社員の変化を「それは感じられますね」と話されました。AIを「これを使ってみたい」と考える姿勢が、受講した方の中に生まれています。

2. 「どこまで使ってよいか」を、会社として考えるようになりました

AIが身近になったからこそ、社内の情報をどこまでAIに渡してよいのか、誰が管理するのかという問いも生まれています。代表は、まずは総務が管理する形から始めることも含め、社内のルールを整えながら活用を広げていく考えを持たれています。


今後の展望

社内チャットボット ── 規則やマニュアルに、すぐたどり着ける形へ

受講した方の一人は、社内向けのチャットボットづくりを構想されています。就業規則や、いま整備を進めている総務マニュアルをAIに入れておけば、「こういうときは何を見ればいいのか」にすぐ答えられるようになります。

就業規則は、以前その内容を詳しく知っているのが限られた人だけという状態でした。代表が規則の作成に総務の担当者を巻き込んだのも、知識を一人に閉じないためです。チャットボットは、その知識を社内に開いていく次の一歩になります。

営業会議と、建設業のこれから

代表が特に期待されているのが、会議での活用です。

テーマ活用イメージ
営業会議議事録をまとめ、話し合いの内容を分析する
自社の強みAIで自社を分析し、売るものやサービスを見直す
業界の先行き建設業がこれからどう変わるかを、社員と一緒に調べて考える

「AIでうちの会社を分析するのにも役立ちますから」

作業着の在庫管理

作業着の在庫・入出庫管理の仕組みづくりにも取り組まれています。いま使っている表の形を見直す必要があることが分かり、どこまで手をかけるかを検討されている段階です。

「業界の中で遅れないように、できれば上のほうへ」。 代表のこの思いを土台に、ルールを整えながら社内でAIを育てていくことが、B社様の次のステップです。