AI研修事例インタビュー、株式会社エス・ピー・シーさま

【事例記事】エス・ピー・シー|月28時間の「手作業」が75%削減。AI研修が現場に与えた、「任せる」という新しい選択肢

エス・ピー・シー 経営管理室 / 受講者数:3名 / 2026年実施


毎月28〜30時間。それが、エス・ピー・シー 経営管理室で4名のスタッフが「請求書メールのリネーム・格納」に費やしていた時間でした。

KANNON AI研修を受けた3名は、その作業を「メールをポンと入れるだけ」で完結する仕組みに変えました。月間の作業時間は約75%削減。担当は4名から1名へ。残り3名は、その時間をほかの業務に充てられるようになりました。

数字の変化以上に現場が語るのは、意識の変化です。「頑張ってやり切る」から「AIに任せていい」へ。この転換が、エス・ピー・シー経営管理室の働き方を静かに、しかし確実に変えつつあります。


課題|「いつか終わるだろう」で乗り越えてきた、毎朝の繰り返し作業

エス・ピー・シー では、研修以前から社内でのAI活用が始まっていました。社長自身がAIに強い関心を持ち、有料のAIツールを全社費用で導入。メールの文章作成や社内向けの注意喚起文など、日常的な場面でChatGPTを使うメンバーも出ていました。

しかし、業務の核心にある「処理系の作業」には、手がついていませんでした。

経営管理室では毎日、大量の請求書メールが届きます。月末が近づくにつれ、目を離した隙に5通・10通と積み上がります。それを1通ずつ手打ちでリネームし、ホルダーに格納する——この繰り返しが、4名のスタッフ全員の毎日を圧迫し続けていました。

エクセルを使った集計業務も、「マクロが組める人しかできない」属人化の構造が続いていました。担当者が不在になれば止まってしまうリスクを、チームはずっと抱えていました。

「今まで時間をかけて、終わりは見えないけど頑張ってやってたらいつか終わるだろうという、昭和的な働き方があったんですよね」
── 経営管理室 柳様

AIを使いたいという意識はありました。ただ、核心にある業務をどう変えればいいか、具体的なイメージは持てていませんでした。


変化|4人の毎日が、1人の30分に変わった

研修では、操作の説明にとどまらず、「自社の業務にどう使うか」を実際に考え、手を動かす時間が中心に置かれました。この体験が、現場を動かす起点になりました。

研修後、最初に変わったのは請求書メールの処理です。届いたメールをシステムに渡すだけで、リネームからホルダーへの格納まで自動で完結する仕組みを構築しました。

「メールが届いたものを一個一個手打ちで直してホルダーに格納するっていう作業が、メールをポンとシステムに入れるだけでできるっていうのは、楽になりました」
── 経営管理室 柳様

4名全員が毎日費やしていた時間が、1名・30分以内に収まるようになりました。

変化はそれだけではありません。エクセル集計の場面でも、「ChatGPTやClaudeにシステムを作ってもらって、やれないか」という会話が自然に生まれるようになりました。「マクロができる人しかできない」という壁が、少しずつ崩れ始めています。

「パート社員も、人を選ばずに使えるので、ああいうのは良かったなと」
── 経営管理室 柳様


成果|数字と、それ以上のもの

定量的な変化

研修前研修後
請求書リネーム作業(月間)4名 × 30分〜1時間/日1名 × 30分未満/日
月間作業時間約28〜30時間大幅削減
削減効果約75%削減
担当人数4名全員が毎日対応1名で完結
対応できる人特定スキル保有者のみパート含め、誰でも可

意識の変化

数字以上に、現場に起きた「考え方の変化」が大きかったと柳様は語っています。

「いかに楽できるかっていう時の手段が一つ増えたんだろうなって思います。今まで頑張ってやってたものを、ここはAIに任せてもいいんじゃないかなって思えるようになった」
── 経営管理室 柳様

「手抜き」ではなく「任せる」。この感覚の転換が、チームのAI活用を広げていく土台になっています。

受講者から、チーム全体へ

受講した3名を起点に、部署全体でAIを使う習慣が広がっています。研修を受けていない社員を含め、日常的にAIに触れる機会が増えました。会社としてもAI推進の姿勢を明確にしており、全社的に「広く浅く使っている」状態に近づきつつあります。


展望|土台はできた。次は、もっと複雑な業務へ

一方で、まだ手がついていない課題もあります。決算資料の作成では、複数のソースから数字を照合し、1つの資料に集約する作業が大きなウエイトを占めています。デジタルと紙が混在しており、どう自動化すべきかはまだ見えていません。

「どうやって楽にさせるかというところまで、まだ頭が回っていない」
── 経営管理室 柳様

この課題については、問題が具体化したタイミングで、改めてKANNONと一緒に整理していく予定です。

請求書処理という「身近な1業務」で変化を実感したことが、次の一歩への確かな足がかりになっています。AI活用の土壌はすでにできています。次のステップは、より複雑な業務フローの自動化です。